テニスを愛する皆さん、こんにちは!
オムニコート(砂入り人工芝)でプレーする際、もはや無意識のルーティンとなっているのが、プレー後の「ブラシ掛け」ですよね。
「使った後は、砂を綺麗に均して次の人に受け渡す」 これはテニス界の美しいマナー……だと思っていたのですが、先日、少し意外な経験をしました。
それは、コートの受付を済ませようとした時のこと。 スタッフの方から、サラッとこう言われたんです。
「あ、今日は使い終わった後のブラシ掛け、しなくていいですからね」
一緒にいたメンバーも思わず、「えっ、いいんですか?」と顔を見合わせてしまいました。 マナーとして体に染み付いている分、やらなくていいと言われると、なんだか「宿題をやらなくていいよ」と言われた子供のような、不思議なソワソワ感に包まれます。
でも、プロ(管理者)が「やらなくていい」と言うからには、それなりの理由があるはず。
実は、良かれと思ってやっているそのブラシ掛け、コンディションによっては「あえてやらないのが正解」というケースがあるのです。
なぜ「良かれと思った整備」が NG なのか?
1. 最大の理由は「砂の湿り気」にあり!
受付で「今日は不要」と言われたとき、コートを見てみると「普通に打てそうだけどな?」と思うかもしれません。実際、オムニコートは水はけが良いので、多少の雨上がりでもプレー自体は問題なくできてしまいます。
しかし、「プレーができる状態」と「ブラシをかけて良い状態」は別モノなのです。
砂が水分を含んで重くなっているときにブラシをかけると、こんなデメリットが発生します。
砂が「お団子」になってしまう:
乾いた砂ならサラサラと広がりますが、濡れた砂はブラシで引きずるとダマ(塊)になります。これを無理に広げようとすると、コートの表面がボコボコになり、かえってコンディションを悪化させてしまうのです。水はけの穴を塞いでしまう:
オムニコートの底には排水のための小さな穴がありますが、湿って粘り気が出た砂をブラシで押し込むと、その穴を詰まらせてしまうことがあります。これはコートの寿命を縮める大きな原因に……。高級な(?)ブラシが台無しに:
水分を含んだ砂は想像以上に重いです。その重みに逆らってブラシを引くと、ブラシの毛が根元から折れ曲がったり、ひどく汚れたりします。次に使う人が困ってしまうわけですね。
2. 実は「プロのメンテナンス」が控えていることも
受付の時点で「不要」と言われる場合、もう一つのパターンがあります。それは管理スタッフによる「機械整備」の予定です。
専用マシンで一気に仕上げる:
手動のブラシでは取りきれない砂の偏りを、エンジン付きの専用マシンで一気に整える日があります。その直前に中途半端にブラシをかけられると、かえって二度手間になることもあるようです。新しい砂の「定着待ち」:
砂を新しく補充したばかりの時期は、あえてブラシをかけずに、人の足で踏み固めて砂を馴染ませる期間を設けることがあります。
迷った時の「砂コンディション」チェック法
「今日は受付で何も言われなかったけど、雨上がりで微妙だな……」 そんな時に役立つ、簡単な見極めポイントをご紹介します。
砂の色をチェック:
砂が濃い茶色をしていたら、水分を含んでいるサインです。乾くと白っぽくサラサラしてきます。指で触ってみる:
砂を少しつまんでみて、指にベタッとくっつくようなら「整備不要」の可能性が高いです。ブラシを引いた跡を見る:
最初の一歩を引いたときに、砂がスーッと広がらずに「ズルズル」と引きずった跡になるようなら、すぐに手を止めるのが賢明です。
まとめ:整備をしないのも「コート愛」のひとつ
「今日は整備不要です」と言われると、なんだか手抜きをしているようで落ち着かないものですが、実はそれこそがコートを長持ちさせるための最善の選択だったりします。
マナーとは、単に決められた作業をこなすことではなく、「次に使う人やコートにとって何がベストか」を考えること。
もし次に管理人さんに「今日はいいよ」と言われたら、「あ、砂が湿っているからですね。ありがとうございます!」なんてスマートに返せたら、もうオムニコートの達人かもしれません(笑)。
皆さんも、雨上がりのテニスでは、ぜひ足元の「砂の機嫌」を伺ってみてくださいね!

