こんにちは!
テレビでプロの試合を観ていたとき、思わず「えっ、今のダメなの!?」と声を上げてしまったシーンがありました。それは、手に汗握る激しいラリーの末、ある選手が完璧なスマッシュを叩き込んだ瞬間のこと。あまりに勢い余って、彼はそのままネットを飛び越えて相手コートへ。
素人目には「なんてダイナミックでカッコいいんだ!」と感動したのですが、審判のコールは非情にも「失点」。あんなに鮮やかにポイントを決めたはずなのに、なぜ?
今日は、そんな初心者が見落としがちなテニスの「境界線」にまつわるルールを深掘りしてみたいと思います。
あの伝説の試合:ジョコビッチが「ネット」に泣いた日
かなり古い話ですみません。(10年以上前だ!)
別にネタとして温めていたわけではないのだけど、ルールをちゃんと調べたことなかったな、と。テニスの聖地パリで行われた全仏オープン。ノバク・ジョコビッチ選手とラファエル・ナダル選手という、まさに頂上決戦での出来事。
最終セット、勝負を分ける重要な局面でジョコビッチ選手がスマッシュを決めました。しかし、ボールを打った直後、勢いが止まらずに身体がネットに触れてしまったのです。
結局、この1ポイントがきっかけで流れが変わり、彼は試合に敗れることになりました。プロの世界でも命取りになる、それが「タッチネット」の恐ろしさです。
1. 身体もラケットも触れたら即終了!「タッチネット」
テニスのルールでは、「ボールがインプレー中(ラリーが続いている間)に、ネットに触れてはいけない」と厳格に決まっています。
身体はもちろん、ウェアやラケットもNG。
帽子が脱げてネットに当たっても失点。
たとえボールを打ち込んだ後でも、そのボールが2バウンドして「ラリー終了」となる前に触れたらアウト。
あの時のジョコビッチ選手も、スマッシュを打った瞬間にボールがまだ2バウンドしていなかったため、ネットに触れた瞬間に失点となってしまったんですね。
2. 境界線を越えてはいけない「オーバーネット」
もうひとつ、ネットを飛び越えようとする際に関係してくるのが「オーバーネット」です。
テニスはネットという壁を挟んで戦う競技なので、基本的に「自分の陣地内でボールを打たなければならない」というルールがあります。
ラケットがネットを越えて相手側でボールを叩くのは違反。
ただし、自分の側で打った後の「フォロースルー(振り抜き)」でラケットがネットを越えるのはOK(ネットに触れなければ)。
つまり、ネットを飛び越えて相手コートに着地する行為は、ルール以前に「まだラリーが終わっていないのに境界線を越える」という点で、テニスではタブーとされているんです。
3. 【豆知識】ネットを越えて打ってもいい「唯一の例外」
実は、一生に一度お目にかかれるかどうかという「ネットを越えて打って良いケース」が存在します。
それは、相手の打ったボールに凄まじいバックスピンがかかっていて、自分のコートにバウンドした後、ネットを越えて相手コートに戻っていってしまった時です。
この場合だけは、ネットを越えて相手側で打っても良いとされています。ただし、この時もネットに触れたら失点。まるで曲芸のようなプレーですよね。
まとめ:テニスのネットは「聖域」
プロの選手が全力で走った後、ネットの手前で必死に踏ん張って止まろうとするのは、単にマナーが良いからではなく、この厳格なルールがあるからなんです。
次に試合を観る時は、ボールの行方だけでなく、打ち終わった後の選手の「足元」と「ネットとの距離感」に注目してみてください。そこには、1ポイントを死守するための壮絶なブレーキの攻防が隠されているかもしれません。

