テニスを楽しんでいる皆さん、こんにちは!
ダブルスの試合や練習でペアを組んだ時、必ずと言っていいほど交わされるこの会話。 「サイド、どっち守る?」
「フォアハンドが得意だから右かな」「なんとなくいつも左だから……」と、なんとなくで決めてしまっていませんか?
実は、テニスコートを半分に分ける「右側(デュースコート)」と「左側(アドコート)」には、それぞれ全く異なる役割とドラマがあるんです。
今回は、意外と知らない基礎知識から、試合に勝つための戦略的なサイド選びのポイントまでを徹底解説します。これを読めば、次の試合から自信を持って「こっち側に立ちます!」と言えるようになるはずですよ。
【基礎知識】デュースコートとアドコートとは?
「右」と「左」と呼んでも通じますが、テニス用語ではそれぞれデュースコート、アドコートと呼びます。まずは、それぞれの場所と名前の由来を整理しておきましょう。
どちらがどっち?場所の確認
ネットに向かってベースラインに立った時、中心の印(センターマーク)を境にして分けられます。
デュースコート:右側のエリア
アドコート:左側のエリア
これは、自分がサーブを打つ時も、相手のサーブを待つ(リターン)時も共通です。
名前の由来は「スコア」にある
なぜ「右・左」ではなく、わざわざこんな名前がついているのでしょうか?それは、「そのポイントが始まる時のスコア」に関係があります。
テニスのルールでは、必ず右(デュースコート)から試合が始まります。 40-40(デュース)になった時も必ず右側から打つので「デュースコート」。 その次のポイント、どちらかに「アドバンテージ」がついた状態では必ず左側から打つので「アドコート」と呼ばれます。
「最初は右から」と覚えよう!
初心者の方は、まず**「ゲームの始まりや、40-40の大事な場面は右側(デュースコート)から!」**と覚えておけば間違いありません。
まずはこの基本を押さえた上で、次に「なぜサイド選びが重要なのか」、それぞれのサイドの性格を深掘りしていきましょう。
デュースコートの特徴:ポイントを作る「安定の要」
右側のデュースコートは、いわば「ゲームの組み立て役」です。
精神的なゆとりがある
ゲームの最初のポイント(0-0)は必ずここから始まります。もちろん全てのポイントが大切ですが、アドコートに比べると「一発でゲームが決まる」という極限のプレッシャーは少なく、比較的落ち着いてプレーに入りやすいサイドと言えます。
逆クロスのラリーで主導権を握る
右利きのプレーヤーがデュースコートに立つと、得意のフォアハンドで逆クロス(相手のバックハンド側)に打ち込みやすくなります。 ここでしっかりラリーを安定させ、相手を崩して「前衛が決めるチャンス」を作るのが、デュースサイドの最大の役割です。
こんな役割の人におすすめ:
まずは確実にリターンを返してラリーを始めたい「安定派」
フォアハンドでじっくりコースを突きたい「職人タイプ」
アドコートの特徴:ゲームを決める「勝負の要」
対して左側のアドコートは、一言で言えば「フィニッシャー(決め手)」のサイドです。
全ての「勝負どころ」がここに集まる
「アドバンテージ・サーバー」「アドバンテージ・レシーバー」。 その名の通り、ゲームが決まる大事なポイントはすべてこちら側でプレーします。ここで一本取れるかどうかが、そのまま勝敗に直結します。
バックハンド側の攻略が鍵
右利きの場合、アドコートに立つとセンターやワイドへのサーブをバックハンドで処理する場面が増えます。 また、相手の強力なサーブに対して「ミスを恐れず強気にリターンできるか」という、技術以上にメンタルの強さが試されるサイドでもあります。
こんな役割の人におすすめ:
「ここを取ればゲーム!」という場面で燃える「勝負師タイプ」
バックハンドのリターンに自信がある、または左利きのプレーヤー
あなたはどっち派?サイド選びの決め手
それぞれのサイドの特徴がわかったところで、「じゃあ、自分たちのペアはどう決めるのがベスト?」という疑問に答えます。判断のポイントは大きく分けて3つあります。
① 「利き手」の組み合わせで決める
これが最もシンプルで強力な判断基準です。
右利き + 右利き ペアの場合
基本は**「バックハンドが得意な人(またはリターンが強い人)」がアドコート**に入ります。アドサイドはバック側に厳しいサーブが来やすいため、そこをしのげるかどうかが鍵だからです。
右利き + 左利き ペアの場合
おすすめは「二人ともフォアハンドがセンターに来る」形です!(右利きが左、左利きが右)。
テニスではセンターにボールが集まりやすいため、一番強いショット(フォアハンド)を中央に揃えることで、決定力が格段にアップします。
② 「ショットの得意不得意」で決める
自分の得意なコースを活かせる方を選びましょう。
デュースサイド: 「逆クロスへのフォアハンド」でラリーを組み立てるのが得意な人。
アドサイド: 「クロスへのバックハンド」が安定している人、または「リターンダッシュ」など攻撃的なプレーが好きな人。
③ 「メンタル」で決める(実はこれが重要!)
技術と同じくらい大切なのが、性格的な相性です。
「先行逃げ切り」タイプはデュースサイドへ
最初のポイント(0-0)をしっかり取って、ペアにリズムをもたらしたい人は右側が向いています。
「逆転・勝負どころ」に強いタイプはアドサイドへ
ゲームポイントを握られた時や、逆にチャンスの時に「よっしゃ、俺が(私が)決めてやる!」と燃えられる人は、間違いなく左側が適任です。
【チェックリスト】迷ったらここを見て!
もしペアで意見が分かれたら、以下の基準で話し合ってみてください。
リターンのミスが少ないのはどっち? → その人がアドサイドへ(ゲームを失わないため)。
ストレートへのパス(パッシングショット)が得意なのはどっち? → その人がアドサイドへ(相手前衛にプレッシャーをかけるため)。
一番「落ち着いてプレーできる」のはどっち? → 二人が一番リラックスできる配置が、実は最強の布陣です。
まとめ:ペアの個性を組み合わせて最強の布陣を!
いかがでしたでしょうか? 普段何気なく立っている「右」と「左」には、実はそれぞれに深い役割があることがお分かりいただけたかと思います。
デュースコートは「安定」の要。 じっくりとポイントの土台を作る場所。
アドコートは「勝負」の要。 プレッシャーを楽しみ、ゲームを動かす場所。
もちろん、今回ご紹介した選び方はあくまで一つの目安です。「絶対にこうしなければならない」というルールはありません。
大切なのは「コミュニケーション」
最強の布陣を見つける一番の近道は、ペアでしっかり話し合うことです。 「実は私、アドサイドのリターンの方が得意なんだ」「じゃあ、最初の1ポイント目は僕がしっかりキープするね」といった会話が生まれることで、二人の信頼関係もぐっと深まります。
時には「入れ替え」も試してみよう!
もし今のサイドで行き詰まりを感じているなら、あえて**「いつもの逆」**を試してみるのもおすすめです。 逆側に立ってみることで、パートナーの苦労がわかったり、自分の新しい得意ショットに気づいたりすることもあります。
サイド選びに「正解」はありません。二人にとって一番心地よく、自信を持ってプレーできる配置こそが、皆さんにとっての「最強の布陣」です。
次回のコートでは、ぜひ今回のポイントを意識しながら、最高のコンビネーションを目指してみてくださいね!

